連載第38回 知らないと損する「住宅性能評価制度」

家は人の身体と同じで、定期的な健康診断が必要です。大事に至る前に適切な点検やメンテナンスを行うことは、家の価値を長持ちさせるためにも重要なことですね。
家は建てたら終わりではなく、建ててからが施主さんと住宅会社との本当の付き合いが始まるといっても過言ではありません。建てる前と後とでスタッフの対応が変わってしまったり、困った時のアフターメンテナンスの対応が悪かったりすると、とても安心して暮らすことはできません。何かあったらすぐに駆けつけてくれる、ウチの担当者に相談すれば大丈夫。住宅会社はそんなかかりつけの町医者のような存在=「家守り」であるべきだと思います。
メンテナンス体制が充実しているかどうかは、会社規模の大小に関わらず、住宅会社によって全く異なります。たとえば、雨漏りがするといった不具合が生じた場合、その修繕費用は無料なのか有料なのか、今回無料でも、いつから有料になるのか、保証は何年までなのか、打合せの際、しっかり確認しておきましょう。
また、気付いた時に言えば大事にならずに済んだのに、時間が経ってしまったばかりに大規模な修理が必要な事態に発展することもあります。こんな些細なことで担当者を呼ぶのも悪いからと、いくつか不備を溜め込んでから報告するのもよくありません。気づいたらすぐに電話して相談する方がお互いにとってリスクを抑えられると言えます。
これから新築される方は、「住宅瑕疵担保責任保険」という言葉を聞くことになると思います。これは、住宅の基本構造部分や雨水の侵入を防止する部分に瑕疵(欠陥)が判明した場合、その修復にかかる費用を補填してもらえる保険のことです。2004年から施行され、住宅会社は新築住宅を引き渡してから10年間は、瑕疵担保責任が義務付けられるようになりました。
ほかに、地盤保証、防蟻保証などが一般的に付いてきます。万が一、倒産などによる不測の事態で建築工事ができなくなった場合、施主さんの負担を最小限に抑える住宅完成保証も任意で付けることができます。
どんなに高価で美しい製品でも、時間とともに劣化し、粗雑に扱うと壊れます。住宅にも同じことが言えます。普段から手をかけ、定期的に住宅会社の点検を受け、愛情をたっぷり注いで暮らす家は、住むほどに風合いを増し、熟成され、やがてオールドではなくヴィンテージとなっていきます。
家は資産です。
次世代に残すためにも大事に住みましょう。
text. 木村 大作
毎年200邸、累計3,000邸以上の住まいを取材する住宅ジャーナリスト。2014年、納得住宅工房で自邸を新築。著書に「失敗しない家づくりの法則」がある。浜松市在住


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