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大切な「お金」のはなし②/失敗しない家創りのルール第10回

2022.01.04

毎年200邸、累計3000邸以上の住まいを取材する住宅ジャーナリスト木村大作氏による家創りに対してのコラム。

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住宅ローンは大きく分けて、「固定型」「固定期間選択型」「変動型」に分類されます。固定型は、借入れ時の金利が全期間にわたって適用され、金利が低い時に選ぶと有利です。固定期間選択型は、借りる人が当初の固定期間を自分で決められる住宅ローン。例えば、3年間を固定金利にしておいて、4年目以降は変動金利に移行するとか、固定期間が終了した時点でもう一度固定期間を設定するなど、借りる人の意向を反映しやすいのが特徴です。
一方、変動型は半年に一度、実勢金利に合わせて金利の見直しが行われ、その都度金利が変わります。変動型といっても、支払い金額は当初の5年間は一定で、もしその間に金利が上がった場合は、後々の返済額に増えた分の利息がプラスされます。反対に、金利が下がれば元金が減り、後々の返済がラクになるという仕組みです。

現在のような超低金利時代は、「長期で固定化するのが原則」というのが一般論です。長期固定といえば「フラット35」という商品があります。最長35年間ずっと利率が変わらず、しかも保証料不要。繰り上げ返済や返済条件の変更を伴う際も手数料は不要です。固定期間選択型や変動型は、少しでも有利に借りたい人に向いています。ただ、どのタイプもリスクはつきものなので、日々のニュースで景気の動向を気にかけたり、勉強会やセミナーに参加して、マネーの知識を増やすことが肝心です。

では、固定型と変動型のどちらが得なのでしょうか? 金利は一般的に景気が上昇すると上がり、後退すると下がります。また、国の信用度が下がることで国債などの金利が上がれば、景気が後退しても金利が上がる場合もあります。ですから、変動型は当面は返済に余裕があり、今の低金利を活かして早い段階で繰り上げ返済をしたい人に適しています。これに対して、固定型はとにかく毎月の返済額を確定させたいという人に向いています。

住宅ローンを借りるとき、多くの人が陥りやすいケースが、最初の金利の低さだけに目を奪われて、支払い総額を見逃していること。住宅ローンの選び方次第で、同じ金額の物件を購入しても数百万円もの差が出てしまう場合もあります。1%金利が上がっただけでも、支払い総額は大きく変わってきます。低金利を狙ってローンを組んでも、返済期間がむやみに長ければ、利息の消化に追われて元金がなかなか減りません。かといって、無理な返済計画を強行すれば、家族を路頭に迷わせることにもなりかねないので、しっかりとした資金計画を立てましょう。

近年はイオン銀行やソニー銀行、楽天銀行など、ネット銀行を利用する人も増えています。今後は主流になるかもしれません。店舗に出向かなくていい、金利が低い、繰り上げ返済の手数料不要といったメリットがあります。セキュリティの不安も解消されつつあるので、検討してもいいと思います。ただ、一般の金融機関よりも審査基準が厳しいので、契約するまでに時間がかかるというデメリットもあります。

私もそうでしたが、住宅ローン利用者の多くは、生命保険と同じように、仕組みや商品内容をよく理解しないまま契約しているのが現状です。「しばらく金利が上がりそうもないので、変動型に換えた方がお得ですよ」、なんて気の利いた提案をしてくれる金融機関はありませんから、自信のない人は納得住宅工房のコンシェルジュさんに相談してみましょう。あなたのライフプランに合ったベストな返済方法を、親身になってアドバイスしてくれるはずです。
text. 木村 大作
毎年200邸、累計3,000邸以上の住まいを取材する住宅ジャーナリスト。2014年、納得住宅工房で自邸を新築。著書に「失敗しない家づくりの法則」がある。浜松市在住
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