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注文住宅と建売住宅、あなたはどっち?/失敗しない家創りのルール第3回

2021.08.04

毎年200邸、累計3000邸以上の住まいを取材する住宅ジャーナリスト木村大作氏による家創りに対してのコラム。

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新築住宅には、建売住宅と注文住宅の2種類があります、建売住宅とは、土地と建物がセットになって販売されている規格住宅のこと。デザインも間取りも決まっているので、打ち合わせの時間が少なくて済むし、土地と建物の総額がわかりやすい、契約して入居するまでの時間が短いというメリットがあります。

「家には興味がないし、アパートより広ければいいよ」「仕事と子育てで忙しいから、家づくりに時間をかけたくないわ」といった、人生において家を重要視していない方は建売住宅という選択肢もアリだと思います。ただ、決められた間取りに人が合わせて住むと、家族の成長とともに窮屈になってきます。将来的にリフォームの回数が増え、結局は注文住宅とコストが変わらないという場合もあります。

これに対して、注文住宅とは、建築家や工務店に設計を依頼してつくる家のことです。真っ白いキャンバスに自分の好きな絵を描いていくように、0から自由につくっていくことができます。デザインや間取り、設備など、決める事柄が多くて時間もかかりますが、自分たちだけの「お城」が完成したときの歓びは格別です。営業、設計士、現場監督、インテリアコーディネーターなど、たくさんの人と一緒に考え、悩み、笑い、泣き、感動を共有できる注文住宅のプロセスは、壮大な「物語」と言えるでしょう。

建売住宅と注文住宅は、設計の自由度が違うのはもちろんですが、いちばんの違いは、家に込められた想いです。多くの人がほぼ満足するように設計された最大公約数的な建売住宅と違い、目の前の住まい手のためだけに手間暇かけて作られた注文住宅には、作り手の体温、ぬくもりをしみじみと感じます。

私は7年前に納得住宅工房で注文住宅を建てましたが、洗面脱衣室のモザイクタイルを朝から晩までかけて、1枚1枚ていねいに貼ってくださった職人さんの姿が今でも忘れられません。そんな家だからこそ、長く大切に住みたいと思えるのです。
木村大作
毎年200邸、累計3,000邸以上の住まいを取材する住宅ジャーナリスト。2014年、静岡にあるホームビルダー納得住宅工房で自邸を新築。著書に「失敗しない家づくりの法則」がある。浜松市在住。
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